あのユニークな絵巻を再び観るチャンスがきます。
昨年の予定が延びてやっと開催される『特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」』(4/13~5/30東京国立博物館)です。今回は〝展覧会史上初めて、甲・乙・丙・丁全4巻の全場面を、会期を通じて一挙公開〟という謳い文句がついていました。
2015年に開催された『特別展「鳥獣戯画─京都 高山寺の至宝─」』のときはとんでもなく大変で、ニュースにもなったので覚えていらっしゃる方も多いと思いますが、私は博物館の前に1時間、やっと入れたかと思ったらまた1時間、そして「鳥獣戯画」のための列にさらに3時間(!)も並びました。人の頭越しに首を伸ばして左右に動かし、隙あらば最前に入り込むという体力までフルに使っての鑑賞でした。しかも前期・後期の展示替えで、とても2回も行く気力はありませんでしたが、この時は前期分を写真パネルで一応全部見ることはできました。でも、今回は4巻、合計44メートル超えを一度に観ることができます。いつもはちょっと面倒で避けたい事前予約制(日時指定券)ですが、このシステムならそれほど並ばなくても入れそうなのでありがたいですね。
それとさらに混雑緩和策があります。甲巻のみですが展示ケース前に動く歩道が設置されるそうで、これなら押し合いへし合いもなく、なかなか動かない人を睨まなくてもすみそうですが、じっくり観るのは残念ながら諦めなければいけません。
料金は2000円で妥当な気がします。昨年開催された『特別展「桃山―天下人の100年」』は前期・後期の展示替えありで、各地の美術館から国宝や重要文化財を集めてなかなか気合が入っていましたが、個人的には取り立ててどうしても観たい作品がなかったし、強気の2400円(2回で4800円!)は高過ぎた気がします。混んでいるという話も聞こえてきませんでした。
鳥獣戯画展のチケット発売は3/30の10:00からです。やはり争奪戦になるのでしょうか。
ところで、東京国立博物館へ年に何度か行くなら、会員制度を利用するとお得です。種類によっては4月からより、3/31までに登録するともらえる券の枚数が多いです。ふらっと常設を観に行くのも620円から1000円になるので何度でも入れるパスはおすすめです。