最近のものらしくガラス張りの高層ビルとして新しく建てられたARTIZON MUSEUMには、ブリジストン美術館だったときに1、2回しか行ったことがありませんでした。オフィスビルの一角に絵画が展示されているギャラリーのようで、あまり美術館のイメージがなかったせいかもしれません。
さて、ここは知らないと美術館とは思わずに通り過ぎてしまいそうな外観ですが、開催中の展覧会の案内板を横目に進んで入るとエントランスは吹き抜けで広々しています。今はまず消毒と検温に並んでからチケットを購入もしくは提示して、エスカレーターで3階の展示室エリアへ移動します。ちなみに1階にはカフェがあり、ミュージアムショップは2階で鑑賞せずとも利用できるようになっています。
いよいよ3階でチケットの確認後、ボディチェックのゲートを通過したら、さらに上の階へ移動して、やっと鑑賞スタートです。いや、その前にここの音声ガイドを聴くためにアーティゾン美術館公式アプリを入手します。無料ですが結構手間取ったうえに後半うまく接続できず、しかも私のスマホは充電が切れてしまい、全部を聴くことはできませんでしたが解説を聴きながらの方がやはりいいです。
1月に『琳派と印象派 東⻄都市文化が生んだ美術』と『石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 青木繁、坂本繁二郎、古賀春江とその時代 久留米をめぐる画家たち』を観たのですが、とても見応えがありました。琳派と印象派を並べて観るという発想がおもしろかったですし、初めて見る屏風絵や巻物、ゴッホやゴーギャン、セザンヌなどたくさんあって、興味深かったです。コレクション選のピカソやカンディンスキーに草間弥生、黒田清輝に青木繁と近代の画家たちの作品をこれだけ一度に見ることができたのがよかったです。
美術館を開設してコレクションを公開し、事業としていくために財団を設立した創業者の足跡を辿る展示は、こんなに良いものを収集していたのかと驚かされます。
今『Steps Ahead: Recent Acquisitions 新収蔵作品展示』と特集コーナー展示『マリノ・マリーニの彫刻と版画』(9/5まで会期延長)を開催中です。新収蔵品約120点を含む約250点で構成されているそうなので、ちょっと体力が必要かもしれません。
基本日時予約制で、ウェブ予約の方が当日券より安くなっています。
その次は日本人に大人気の画家『クロード・モネ —風景への問いかけ オルセー美術館・オランジュリー美術館特別企画』(10/2〜2022.1/10)なので、モネ好きならぜひ一度行かれてみてはいかがでしょう。