梅雨に似合う紫陽花が目につくようになりました。


 たぶん桜に次いで話題になる花ではないでしょうか。友人を誘って、わざわざ鎌倉の明月院まで行ったこともありますし、都内の白山神社へ観に行ったこともありました。日帰り旅行で花を愛でに行くと言うのはなかなかいいもので、少し優雅な気分にさせてくれるものです。春の桜見物は物凄い人混みがセットで、しかも真っ青な空の下楽しみたい行楽ですが、この紫陽花の場合もちろん晴れているに越したことはないのですが、多少の降り方なら「やっぱりアジサイには雨が似合うね」などといいながら鑑賞できるというのがいいなと思います。おそらく人出も天気によって多少抑えられているでしょうし。けっこう前なのでうろ覚えですが、白山神社はこじんまりとしているのにずいぶんたくさんの種類があって、とても満足できました。あの毬のような部分が花びらの集合体ではないですが、青や赤の鮮やかなのが目について華やかでいいですよね。


 ここのところ人出が増えてきて、こういう観光地もたぶんかなり混んで来ているでしょうが、そんなにしっかり鑑賞に出掛けずとも街のあちこちに咲いている紫陽花を楽しむという手もあります。



 桜と同様に花が咲くまで存在が忘れられている感じですが、色づくとアピール感がすごいのが紫陽花です。神田駅近くに思わず目がいく株がありますし、ビルの角に植えられていたりするので通勤にそこを通るのが今の時期のちょっとした楽しみです。もう1ヵ所日本橋界隈で楽しみにしているのが小津和紙店の近辺の昭和通り沿いです。勝手に〝紫陽花通り〟と思っているのですが、大きな株が並んでいてなかなか見応えがあると思います。色違いだけでなく種類もいくつかあるので、この季節はこっち方面にランチしに行くのは半分、紫陽花目当てです。


 時間があったら、老舗の小津和紙にも入ることをお勧めします。1階の店舗だけでなく、上のギャラリーで様々な展示が週替わりで開催されています(6/20からは『第37回王朝継ぎ紙合同作品展』)し、常設の小津史料館もなかなか興味深い展示で面白いです。なかなか挑戦できないのですが〝紙漉体験〟が気になっています。