苦手なものほど目についてしまうようで、ハト嫌いな友人は「えっ、そこにわざわざ見る?」という方向を指差して背を向けるほどです。鳥が苦手な人は結構いるようですが、私は極楽鳥のような美しい鳥を紹介する番組をよくチェックしています。


 実物を見るのは動物園でもなかなか難しいですが、今ならKITTEのインターメディアテクで開催中の『開館十周年記念特別展示「極楽鳥」』(5/7まで)で、剥製ですが実物を見ることができます。しかも〝レコール ジュエリーと宝飾芸術の学校〟とのコラボで、豪華な装飾品になった鳥もたくさん展示されています。



 この特別展はインターメディアテクの3階の部屋を丸々使っていて、当然のことながら警備員が常駐してしっかり入口と出口が決められています。でも展示されている宝飾品の点数がかなりなので、もうちょっと人数増やさなくても大丈夫なのかなと思ってしまいました。


 その他に丁寧に描かれた西洋と日本の二次元の鳥も展示されています。



 剥製を実際に見て一番最初に浮かんだのは、こんなサイズだったのかということでした。フウチョウはもっと大きいイメージだったので、やはり実物を見るというのは重要ですね。それに色もこんなにきれいに残っているものなのかという驚きがありました。



 昔はそのきれいな羽根が貴族の帽子飾りなどに使われていたわけですが、そうしたくなる気持ちもわかります。〝極楽鳥〟という名前の由来は輸送中に傷みやすい足を切って送ったので、この美しい鳥は枝に留まることなく飛び続ける天国の鳥と思われたとかいう話を聞いたことがありますが、この色彩は確かに非日常的な世界の生き物に思えたでしょう。ここには常設されているこんな派手ではない様々な鳥の剥製もあって、地味ですが美しい流線型の姿を眺めることができます。でも今回ばかりはちょっと霞んでいます。


 もうひとつ驚いたのが、これらの展示品についての小冊子と宝飾芸術の学校の紹介冊子が置かれていて、無料で持ち帰ることができることです。なんて太っ腹!


 さて、今回の特別展示で個人的に一番うれしかったのは、実は普段撮影禁止の部屋で撮影し放題だったことです。ここの調度品の棚が気に入っているので、これはとてもうれしかったです。下の展示室もまた展示されたものが少し変わっているので、ここは何度来てもワクワクします。飲食はできませんが休憩には4階にある旧東京中央郵便局長室がゆっくり座れることができて、窓から東京駅も眺められるのでおすすめです。