結構大学構内に一般人が入れるというのをあまり知らなかったのですが、最近調べて見るといろいろな展示を観ることができるのがわかったので、今回は新年明けて干支である龍を美術館ではないところで見られるという三田に行ってみました。
訪れたのは慶應義塾ミュージアム・コモンズでの新春展2024の展示『龍の翔る空き地 唐様前夜:林羅山とそのコミュニティ』(〜2/9)です。大学校内かと思っていたら、通りに面したビルにあるミュージアムというよりギャラリーくらいの空間で気軽に入れました。部屋の入口には係の人がいて説明書も渡してくれました。ここは気軽に入れるのでいいですね。
展示品は多くありませんが、今年の干支である龍に関連した作品が「○○に棲む龍」という4つのカテゴリーに分けられていました。十二支の中で唯一架空の生き物である龍は実に多くの人たちに影響を与えてきたのだなと思いました。
もうひとつの部屋では学生がつくったデジタル作品などが展示されていました。他に「Keio Object Hub」というサイト内にある慶應義塾や関係者の所有している美術品など文化コレクションを自由に見ることができますと係の人が教えてくれました。そして窓から見える塔のような建物に喫茶店やステンドグラスがあるので、よかったら行ってみてはと薦められ、もちろん私の好物の西洋館なので、これは行かなくてはとミュージアムを出て今度こそ構内へと向かいました。
通りを少し先に行くといきなり大きなアーチの入口があって、そこには門番がしっかりと立っているのでその横を通るのは内心ドキドキでした。学生や関係者でもないのに入っていいのかと思ってしまう小心者。でも、もちろん声をかけられることもなく敷地内へ。いきなりの大階段の奥に煉瓦の洋館が見えます。入口からすぐの塔に当たる部分の喫茶室は入りませんでしたが、覗くとなかなかいい感じでした。奥の階段を上ると福澤諭吉記念慶應義塾史展示館。企画展を開催中ですが、常設展示に昔の乳母車があったりなかなか興味深かったです。
階段の向かいにきれいなステンドグラスもありましたが、その絵柄にはちょっと驚きました。大正4年の原型を復元したものだそうで、ラテン語で「ペンは剣よりも強し」とあります。また室内に北村四海の「手古奈」と外にも朝倉文夫の彫刻作品があり、建物を含めていろいろ見所がありました。また、何か気になる展示があったら寄ってみたいです。