不正入札、偽装表示、クレームの隠蔽、粉飾決算など企業倫理に関わる不祥事は後を絶たない。これを受けて、90年代後半から「コンプライアンス」という用語は一般化した。コンプライアンスとは「応じること、従うこと、守ること」を意味し、法令遵守(順守)と訳されている。実際には、法令の遵守行為から特定の組織内のルールに則した行為、個別の倫理観に即した行為にいたる広い概念で使われる場合が多い。 医療の世界では「医師の指示を守る」ことを「コンプライアンスがよい」という表現で使われていた。なかでも、薬を医師や薬剤師の指示通りに服用することを服薬コンプライアンス(服薬遵守)という。一般に使われているコンプライアンスの内容と区分するために「服薬」を冠につけ、明解にしたものである。患者が指示通りに服用しないことをノンコンプライアンス(服薬不遵守または不履行)とい...
不正入札、偽装表示、クレームの隠蔽、粉飾決算など企業倫理に関わる不祥事は後を絶たない。これを受けて、90年代後半から「コンプライアンス」という用語は一般化した。コンプライアンスとは「応じること、従うこと、守ること」を意味し、法令遵守(順守)と訳されている。実際には、法令の遵守行為から特定の組織内のルールに則した行為、個別の倫理観に即した行為にいたる広い概念で使われる場合が多い。 医療の世界では「医師の指示を守る」ことを「コンプライアンスがよい」という表現で使われていた。なかでも、薬を医師や薬剤師の指示通りに服用することを服薬コンプライアンス(服薬遵守)という。一般に使われているコンプライアンスの内容と区分するために「服薬」を冠につけ、明解にしたものである。患者が指示通りに服用しないことをノンコンプライアンス(服薬不遵守または不履行)という。